|
岡山県の水力発電を語るときに外せないのがこの帝釈川発電所。広島県にありますが管轄が倉敷電力所ですし県内扱いにさせてもらいます。写真をご覧いただく前に少々お勉強を…
戦前の岡山県で中国水力電気とともに勢力を二分した山陽中央水電いう電力会社がありまして、その前身である両備水電が開業に当たって段取りしたのがこの帝釈川発電所と成羽川発電所です。
両備水電としては最初からこの2つを帝釈川系の第一、第二発電所いう位置づけでシリーズ運用するつもりだったそうです。完成するより先に事業主が合併と社名変更をしたのでどちらも山陽中央水電の発電所としてデビュー、当時堤高日本一を誇った帝釈川ダムおよび新名勝のダム湖「神竜湖」ともども戦前の中国地方を代表する水力コンビとして大活躍しました。
戦後になって岡山近辺でも水島や福山、三原…いうあたりに工業地帯が開発されましたので当然電力の需要が高まります。また電力生産の事情も変わりまして火力発電がベースを任されるようになりました。
ところで火力いうのは需要の増減に応じて発電量を増やしたり減らしたりが苦手なんやそうです。そこへいくと水力は水を流したり止めたりすることでわりと簡単に調整が効きますんで、工場が動いてる昼間にドーンと電気を起こすピーク発電を任されるようになりました。
しかるにこの2発電所は上流側に帝釈川ダムの貯水池を持ってはいますけど下流側が流れ込み式なのでダムを開けてもコンビの最大発電量になかなか達しませんし、間に自然の川が挟まったりしてロスも多いので時代が求めるタイムリーな発電にはイマイチ向かんかったらしいですわ。
そこで流れ込み式の成羽川発電所を廃止してピーク発電に最適化された新成羽川、田原、黒鳥の電源トリオを開発、自前の貯水池を持つ帝釈川発電所も陰ながらその一助として最大4400kWで稼働してきました。
しかし中国電力が2003年に帝釈川ダムを再開発して新帝釈川発電所を新設、神竜湖はその専用貯水池として最大11000kWのピーク電源に生まれ変わりました。その結果旧来の帝釈川発電所は支水路だった福枡川からの流れ込み送水だけで最大2400kWを出力する小水力発電所として稼働しています。以上が帝釈川発電所と成羽川電源開発のおおまかな流れです。
お疲れさまでした!それでは帝釈川発電所にご案内いたします。
|