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吉井川水系香々美川 香々美川土地改良区 香々美発電所
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岡山県苫田郡鏡野町岩屋
形 式:水路式
発電開始:1970年8月
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出 力:540kW
使用水量:0.8立方メートル/秒
落 差:82.5メートル
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大町発電所の取水えん堤から川を少しさかのぼったところにこの発電所があります。こういう小さな発電所はだいたい農協か町営でして、ここのも鏡野町営だと思ってました。手許の資料にもそう書いてあったんです。
しかし実際はなんと土地改良区の発電所でした。鏡野町の広報紙を町立図書館で調べてはじめて分かりました。こういうことがありますから現地の図書館を訪ねて資料を当たったり聞き取りをやったりが発電所めぐりには欠かせません。
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建屋の近影。そう言われてみますと小さいながらどことなく役所ムードが漂っている建物ですわ。特にドアまわり。ちなみに土地改良区が発電所を持ったのはここが最初だそうです。
鉄道とかですと現役の路線はもちろん相当奥まったか細い廃線跡でも詳しい資料を満載した出版物が多数出回っていて自分で何か新たに調べる必要はほとんどないくらいですがこのジャンルはまだ手つかずですからねー それだけにパイオニアならではの「拓く楽しみ」があります。
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建屋の山側。こっちから見るとますます役所チックいうか旧国鉄の信号扱所か何かに見えます。ただどういう理由でか窓の手前に目隠し板が立ててありましてそっちはなんとなく駅の広告看板に見えますわ。
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その手前にある職員の詰所。3年前から無人運転だそうですが今でも人が滞在できる設備は調っているみたいでしたしカレンダーも2007年版が貼ってありました。机には電気関係の専門書が並んでまして小さいながらも仕事場ムード。
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左が水圧鉄管。右側は余水吐きですが途中で地下に潜ってますねー 多少草が茂ってますが管路は全部見えてますし上の方にヘッドタンクも確認できます。役所関係の発電所と電力会社や農協のとではここら辺が見た目的に一番違うみたいです。
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矢印は余水吐き管路の真空抜きです。地面からヒョロッと生えてるところがちょっと面白いですねー
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放流口。この10メートルほど下流側に余水の放流口があるんですけど薮に隠れてまして写真には撮れませんでした。1970年運開というとわっちより年下になりますがコンクリまわりが既に古色蒼然として貫録が備わってますねー 自分のトシをこういう所で視覚的に実感してしまうのはどうもねー
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吉井川水系香々美川 香々美川取水えん堤
岡山県苫田郡鏡野町岩屋
高さ:??メートル
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地図を見ますと香々美発電所は県営香々美ダムの副ダム部分から取水しているように読めますし岡山文庫(日本文教出版)の「岡山のダム」にもこの発電所の写真が「香々美ダム発電所」いうキャプション付きで載ってます。しかし発電所の方がダムより3年早く出来てるんですよねー そこが気掛かりでした。
幸いにもこの日は発電所に長年お勤めだった方にお話を伺うことが出来まして、その時初めて専用の取水えん堤があることを教えていただいたんです。もし聞き取りをサボってたらこの部分は香々美副ダムの写真になるところでした。いやー図書館の資料だけではまだ真実に届かんかったんですねー 上にある四角い建物は県営越畑発電所。その放流をこのえん堤で直接受けています。
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取水口の直後が沈砂池になってました。水量調節の越流堤に水が届いてませんので香々美ダムが放流量を絞ってることが分かります。発電所めぐりも場数を踏みますと現場を一見すれば何となく状況の見当が付くようになるみたいです。
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このえん堤は香々美ダムの建設中に出来上がってまして当初は仮水路から流れる水を受けていたそうです。当然計画にあたってはダムの登場が前提になっていたそうで今はその放流分と上記越畑発電所の放水から取水しています。
写真はえん堤の放流路ですがご覧の通り全くの渓流です。このえん堤は自然の岩場をうまく利用して作られてまして場所によっては古いお寺の庭みたいな風情がありました。40年近くも経つとコンクリートも味が出て来ましてええ感じに風景に溶け込んでいます。西粟倉に続く好えん堤発見ですわ。
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越畑発電所前から見た沈砂池の様子。苔むした越流堤とアーチ型の土砂吐きが見えます。この発電所の電気も全部中国電力に売られてましてだいたい年間2000〜2500万くらいの売上げになるそうです。新田原井堰と違いまして売上金は特に用途を定めずフツーに改良区の歳入として勘定されるそうです。
その中電と売電者との駆け引きみたいなのもいろいろ聞かせていただきましたけど省略。
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参考文献
くらしと電気の1世紀:岡山地区電気事業100周年記念事業実行委員会
おかやまの河川開発:岡山県土木部河川開発室
広報かがみの No.317, 323, 324:鏡野町役場
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